桜が咲き暖かくなってきたこの時期に増えるのが網戸の張替のご注文です。
その際によく頂く質問に『網戸は右と左、どちらに寄せておくのが良いのか?』というものがあります。
結論から言うと『右に寄せておくのが間違いない』です。
― 何故右なのか
建具は2枚建ての場合、基本左の障子が部屋の内側から見て奥にあり、右の障子が手前にあります。
窓と網戸の関係でいくと、左側の窓と網戸がより近い位置にあります。網戸にはモヘアと言われる隙間を埋めるための毛がついており、網戸が右に寄せてあればこのモヘアと窓の框(周囲の枠)がピタッとついて隙間が空きません。
左側の窓と網戸で常に隙間が埋まっていれば、右側の窓をいくら動かしても安心です。(風を通す量を調整できる)
―左に寄せる時の注意点
とは言え、右にタンスなどの家具があり開けられなかったり、防犯上鍵のついている左側に寄せておきたい(泥棒は鍵を破って開ける時に網戸を動かして音が鳴るのを嫌がるらしいです)という場合もあります。
その際に気を付けて頂きたいのが『窓を開けるなら全開にする』ということです。
網戸を右に寄せた場合は、常に網戸と左側の窓の框が接しているので、右側の窓をどれだけ動かしても隙間は空きませんでしたが、左に寄せた場合はそうではありません。
窓の框の面とガラスの面は高さが違う為、窓の種類によっては10mm前後の差があります。そして網戸のモヘアの長さは窓の框に合わせてあるので、仮に窓を半分開けた状態ではモヘアがガラス面に届かず10mmの隙間が空いてしまうことになります。
この隙間をなくすには左側の窓を全開にして、モヘアと框が接するところまでもっていく必要があるのです。
以上のことから、網戸は右に寄せておく、左に寄せる時は窓を全開にする、という使い方良いと思います。